リリー・フランキー著「東京タワー・オカンとボクと、時々、オトン」を読み終える。
360ページ以降、涙で読み続けるのが困難になり、やっとのことで全449ページを読了。
作者とは年齢が近いこともあって、子供の頃のエピソードに登場する事柄には懐かしさを憶え、ノスタルジーを擽られる面白本として読み進んでいたけれど、こんなに泣かされるとは思わなかった。
基本母子家庭、時々父という似た境遇もあって、作者に共感出来る部分がややプラスされていたのもあるとは思うけれど、巷でこの本は泣けると言われていることは知ってはいたけれど、それにしても見事にやられてしまった。
「愛と死をみつめて」を見ても「結婚して長生きしてたら、今頃みこは、おもいきりテレビでみのさんに、まこの愚痴を電話してたかもしれんぞ」等と考えてしまう自分には、そう簡単に涙は出ないと高をくくっていた・・・。惨敗です。
特に泣かせる仕掛けがあるわけではない。ごくごく自然な描写、当たり前の心情と言葉。恋愛ものではきっと陳腐になってしまうけれど、親子であるが所以の不変。自分くらいの年齢になれば、誰もが当たり前に感じたことがある感情、思い、だけれど日々の生活の中で忘れてしまう。もしくは後回しになってしまう。この小説に言われなくても分かってはいることなのだけど・・・。
まあ、近日娘を連れて実家に行こう。この本は買って読んだ自分ではなく、こんな本が売られていることも知らない母に一番役立っている・・・。それでいいんだけど。