粟根まこと

粟根まこと

松永のマツナガたる所以は言えん

マツナガの真顔は怖い。
まあ、私もそう見られるタチで、人のことは言えた義理ではないのだが。黙っていると不機嫌だと思われる。ただ普通にしているだけなのに。こういうタイプの人は敬遠されやすい。いや、ファーボールという事ではなくて。押し出しで一点という事でもなくて。「昨日、街で見かけたけど、なんか怒ってるみたいだったから声掛けなかったよ」とか言われてしまうのだ。ただ普通に歩いていただけなのに。こういう点は確かに損だ。だが、得することもある。それは普段が不機嫌に見える分、ちょっと笑っただけで上機嫌に見えることだ。
そういうワケで、マツナガの笑顔は可愛い。あんまりホメてないか?
マツナガはフワフワモケモケした物が好きだ。
これはまあ有名な事なので改めて書くのも気が引ける。私もモケモケしたものが結構好きで、ヌイグルミなども好きなのだが、増えると困るのでなるべく買わないようにしている。とか言いながら先日トンベリのヌイグルミを発見して買ってしまったのであるが。で、マツナガなのだが、先日共演した芝居には「うさぎ社長」というのが登場して、これがまたモケモケしているものだから、ダメ出しの時間についついうさぎ社長にジャレて演出のダメも聞いていないマツナガを見た時、やはり噂は本当だったのだなと改めて確認したものだ。
そういうワケで、マツナガにはダメ出し時にモケモケしたものは与えてはいけない。
マツナガは簡単に餌付けされる。
そんな風にダメ出し中にうさぎ社長にジャレてしまうのは、自分に対するダメ出しで精神的にまいっている時なのだ。弱っているマツナガにチョコレートを与えてみると簡単に餌付けできる。空腹になるとかなり不機嫌になるので、そういう時にも餌付けしやすい。が、私も割と甘い物が好きなので、私も餌付けしやすい筈だ。まあ、私の場合、食べるだけ食べて恩義は感じないのであるが。マツナガの偉いところは物をもらうとちゃんと嬉しそうにすることだ。表情が顔に出ないタイプにしては処世術を身につけていると言えよう。
そういうワケで、マツナガが弱っている場合、何か食べ物をあげよう。
マツナガはマイペースだ。
何かと人と一緒に居たがる人というのはいるもので、食事したり出掛けたりする時に連れを探してしまうのだ。これはまあ、良いとか悪いとかの話ではなくそういうタイプだという事なのだが、その分類でいくとマツナガは独りが好きなようだ。私も極端なマイペースで、自分の決めた段取りを乱されたりすると怒ってしまう。集団の暖かさよりも独りの気楽さを優先してしまうタイプ。独りでいるのが苦にならないのだ。マツナガも独り上手のようだ。その割にはオトコはたくさんいたんじゃねーかよ。と私の憶測含みで確認してみたりして。そういえば飲みの誘いもほとんど断らないところも私とちょっと違う。
そういうワケで、マツナガが独りでいる時には飲みに誘ってみよう。
こう書き連ねてみると、マツナガと私はよく似たタイプの人間だがちょっと違う、ということが確認できた。そりゃそうだ。他人なんだから。まあ、似たタイプなのでつきあうのに苦労はいらないということは確かなようだ。ただ、毒吐きモードになった時のマツナガの扱いの難しさは変わらない。基本的に扱いにくい人だ。あ、その辺も私によく似ている。まあ、今後とも仲良くしていきましょう。